ケアマネジャーのやりがいについて経験10年の私が10分で解説!
ケアマネジャーの「やりがい」について、このように疑問に思う人もいるのではないでしょうか?
実は、この記事を読めば「ケアマネジャーという仕事のやりがい」が、簡単に理解できるんです。
なぜなら実際に、自分自身が10年間、ケアマネとして働いているからですね。
実体験から「ケアマネジャーのやりがい」についてお伝えすることができます。
・ケアマネジャーの役割、仕事内容とは?
・ケアマネジャーのやりがいはここだ!
・ケアマネジャーの仕事で大変なことは? など
この記事を読めば「ケアマネジャーのやりがい」が、とても簡単に分かりますよ。
この記事を書いた人:しゅうへい・ジャパン
職業:介護福祉士兼ケアマネジャー
趣味:筋トレ・読書・アニメ鑑賞など
介護経験15年、ケアマネを兼務して10年目。その経験から「やりがい」を発信します。
この記事の信頼性:介護福祉士・ケアマネ・社会福祉士の資格を取得してます。
ケアマネジャーの役割、仕事内容とは?
ケアマネジャーの主な役割は次の2点になります。
ケアマネの役割
- 利用者さんが必要なサービスを受けられるよう、ケアプランを作成すること。
- ケアプランにそってサービスが展開されるよう、各サービス事業所や行政などと連絡・調整を行うこと。
- 利用者さんやご家族の相談ごとはないか
- 適切なサービスが提供されているか
- 利用者さんやご家族はサービスに満足しているか
など、定期的に状況を把握することも、ケアマネジャーの役割となっています。
ケアマネジャーの具体的な仕事内容について、お伝えしていきますね。
ケアマネジャーの仕事内容とは?
ケアマネの仕事は大きく分けて5つになります。
- ケアプランの作成
- 要介護認定について
- サービス事業所との連絡・調整
- モニタリング
- 給付管理業務
1人のケアマネが受け持つ利用者さんは約35件。
35人分の利用者さんに対して上記の流れを行うので、結構大変な仕事量になりますね。
それぞれのケアマネジャーの仕事内容について、簡単に解説していきます。
ケアプランの作成
利用者さんが必要なサービスを受けられるよう、本人やご家族と相談しながら、ケアプランを作成します。
要介護認定について
要介護・要支援認定について相談にのったり、サポートしたり、行政から委託され調査を行ったりします。
認定調査とは「どの程度の支援が必要か」を調査するものです。
サービス事業所との連絡・調整
利用者さんに必要なサービスが必要なタイミングで提供されるよう、各サービス事業所と連絡・調整を行います。
モニタリング
定期的に利用者さんの現状を把握し
- 適切にサービスが提供されているか?
- 利用者さんやご家族の希望などはないか?
など検討します。
給付管理業務
利用者さん本人や行政に対し、利用したサービスについて、料金の請求業務を行います。
この他にも、利用者さんのトラブルや事故など、イレギュラーな仕事が次々に舞い込んでくるんです。
その都度、ケアマネが利用者さんやご家族と相談しながら対応していきます。
上記の仕事はあくまで基本的な仕事内容。
ケアマネの仕事は多岐にわたるので、慣れるまでは大変な仕事だと思います。
ケアマネの仕事内容について、別の記事で詳しく解説しています。
ケアマネジャーのやりがいはここだ!
介護の仕事を始めて15年、うち10年はケアマネを兼務しています。
その経験から「ケアマネジャーのやりがい」についてお伝えしていきますね。
- 自分のケアプランで生活が好転する
- マネジメント視点でのケア
- チームでの達成感が味わえる
- 利用者さん本人やご家族から感謝される
- いろんなケースに携わり、日々成長できる
自分自身、ケアマネジャーの資格をとって仕事をしていくなかで、自分の成長や楽しさを感じることができています。
ケアマネ経験10年でやりがいは色々あったんですが、大きく分けて5つに分類しました。
1個づつ具体的に解説していきます。
やりがいポイント➀:自分のケアプランで生活が好転する
ケアマネは、利用者さんのケアプランを作ることが仕事の1つです。
現在の生活にどんな困難があり、どのようなサービスを利用すれば快適に生活できるか、チームで考えます。
自分が作ったケアプラン、調整したサービスで、利用者さんが生活しやすくなるんです。
笑顔が増えて、日々の生活も充実します。
そんな場面に立ち会えることが、ケアマネとしてやりがいを感じる瞬間でもありますね。
やりがいポイント➁:マネジメント視点でのケア
自分は介護福祉士からケアマネになりました。
現場の職員だったときには、自分で考えるというより、ケアマネが作ったプランにそって介護してたんです。
しかしケアマネになると、現場仕事でも
「どういう方向性で介護していくか?」
という、マネジメント的な視点が必要になってきます。
ケアプランを作る側になりますので、支援の正解は自分で作るケアプランになるのです。
言われてやるのではなく、「自分で考えて計画する」という部分に、やりがいを感じていますね。
やりがいポイント➂:チームで達成感を味わえる
ケアマネジャーは1人で仕事するのではなく、チームで仕事していきます。
- 利用者さんのご家族や親せき
- サービス事業所
- 病院の医師や看護師
- 行政
- 地域の住民のかた
いろんな人が関わって、1人の利用者さんを支援していくんです。
利用者さんの生活が良くなったり、本人が満足してくれると、チーム全体で達成感を味わえます。
チームで協力して成功を喜べることが、ケアマネの醍醐味だと思いますね。
やりがいポイント➃:利用者さん本人やご家族から感謝される
仕事としてあたりまえにやってるだけなんですが、利用者さんやご家族の方から感謝されることがあります。
感謝をされて、嫌な思いをする人は少ないですよね。
「ありがとう」と言われると嬉しい気持ちになりますし、仕事へのモチベーションアップにつながります。
ケアマネは結構大変な仕事ですが、感謝をされると「やってて良かった」と思いますね。
やりがいポイント⑤:いろんなケースに携わり、日々成長できる
利用者さんは1人ひとり違うので、似たようなケースはあっても、全く同じというケースはないんです。
毎日、いろんなケースに関わっていくと、経験値がたまって成長できます。
それが「ケアマネジャー」のやりがいだと思ってますね。
実際に経験して、日々いろんなケースに関わり自分が成長できることが、ケアマネのやりがいの1つだと実感しています。
ケアマネジャーの資格取得のメリットはとは?
ケアマネの資格を取得するには、特定の資格を取得して実務5年の経験が必要です。
資格をとるのに、結構な時間が掛かります。
介護福祉士からケアマネージャーをとる場合、介護福祉士の取得に3年かかるので、3年+実務5年で8年かかるということ。
そのハードルをクリアするほど、ケアマネの資格にメリットがあるのか?
自分が感じた「ケアマネジャー資格のメリット」をご紹介します。
その内容をふまえて、資格を取得するメリットについて検討してみて下さい。
- 給料があがる
- スキルアップにつながる
- 働く時間が日勤帯になる
- 転職に有利
- 人とのつながりができる
実際に働いて感じた、ケアマネ資格のメリット5選です。
ケアマネ資格のメリットについて、1個づつ説明していきますね。
メリット➀:給料があがる
自分は、現場の介護福祉士からケアマネになり、手当なども含め給料がUPしました。
ケアマネ業務による残業代も多少ありましたが……
ケアマネの平均年収は以下の通りになっています。
ケアマネ収入(令和2年度)
- 平均給与額:35万7,850円
- 平均基本給:21万6,780円
福祉系の他の業種と比べると、以下のようになります。
介護従事者平均給与額
介護福祉士 | 看護師 | 生活相談員 | 理学療法士 | 介護支援専門員 | 管理栄養士 |
315,850円 | 379,610円 | 343,310円 | 358,560円 | 357,850円 | 319,680円 |
会社員の平均年収よりは少ないかもしれません。
しかし、福祉系の職種のなかで、ケアマネの収入は悪いほうではないということですね。
ケアマネの給料について、他の記事で詳しく解説しています。
メリット②:スキルアップにつながる
上記で挙げたように、ケアマネの仕事は多岐に渡ります。
色んな経験をすることで、自分が成長できてスキルアップにつながるんです。
- ケアプランの作成
- 給付管理業務
- サービス事業所や行政などとの連絡・調整業務
大変な仕事ですが、できるようになれば大きなスキルアップにつながります。
メリット➂:働く時間が日勤帯になる
施設の介護職は、早番や遅番、夜勤業務などもあり、働く時間がバラバラです。
勤務時間がことなることが、かなり体力的にきついんですよね……
ケアマネ資格を取得すれば、決まった日勤帯で働くことが可能になります。
夜勤手当など、給料は下がってしまう場合もありますが、体力的にはかなり楽になるんです。
施設ケアマネの場合、介護士兼務が多いので、働きかたは事業所ごとに異なります。
今は現場の介護職でも体力が持つかもしれません。
しかし将来のことを考えて、ケアマネ資格の取得を視野に入れることをおすすめします。
メリット➃:転職に有利になる
転職の際に「介護福祉士」の資格だけでも、多くの転職先が見つかると思います。
しかし、「ケアマネジャー資格」があったほうが、転職先の幅がさらに広がるんです。
- 介護施設
- 居宅事業所
- ケアプラザ など
資格があると、就職先の選択肢が広がりますし、就職にも有利に働いてくれますよ。
他の記事では、「福祉系の転職」について詳しくお伝えしていますよ。
メリット⑤:人とのつながりができる
ケアマネジャーは、利用者さんやそのご家族、サービス事業所や行政など、色々なつながりの中で仕事をしていきます。
仕事をしていく上で、「人とのつながり」がすごく大切になってくるんです。
1人の利用者さんに関わるケースだけでなく、他の場面でも一緒に仕事をするケースが多くありますね。
仕事をしていくうえで信頼関係がうまれて、良い仕事につながったりもしますよ。
ケアマネジャーの仕事は人とつながりができる点が、メリットの1つだといえますね。
ケアマネジャーは、資格の取得に時間がかかるし、試験勉強も必要です。
自分はケアマネジャーという資格に、そのデメリットを上回るメリットがあると感じます。
興味があるなら、ぜひ挑戦してみてください。
ケアマネジャーの仕事で大変なことってなに?
施設のケアマネになり10年、メリットは多いと感じますが、やはり良いことだけではありません。
仕事ですので、大変な部分もそれなりに多いですね。
自分の経験から、「ケアマネジャーの仕事で大変なこと」を紹介していきます。
- 書類や事務仕事が多い
- こまかい連絡・調整業務が多い
- いろんな仕事を同時進行する必要がある
- イレギュラーな仕事の対応
- 仕事量、資格取得のハードルに対しての給与
自分自身、介護職員からケアマネジャーを兼務するようになり、情報量の多さにかなりとまどいました。
こまかい連絡調整、確認事項などがあり、介護職員の頃とは違う大変さがあったんですよね。
自分が感じた「ケアマネジャー業務の大変なポイント」について、1個ずつ具体的にお伝えしていきます。
今後ケアマネジャーを目指す人などは、参考にしてみてください。
書類や事務仕事が多い
ケアマネジャーの仕事は事務仕事が多いです。
ケアプランを作成したり、給付管理をしたり、モニタリングの記録なんかもあります。
とにかく、書類作成などの事務仕事が多い!
他にも、利用者さんと会ったり、会議があったりで結構ハードスケジュールです。
自分はパソコンや事務仕事が苦手なので、「書類や事務仕事が多い」という部分が、とても大変だと感じています。
こまかい連絡・調整業務
ケアマネジャーの仕事は、利用者さんやご家族と相談しながら、必要なサービスを調整すること。
そのために、サービス事業所などと密に連携して、いろんな調整などをしていく必要があります。
1人の利用者さんに関してなら簡単かもしれませんが、それを約35人分やらなければいけません。
利用者さんの服用してる薬など、こまかい部分まで連絡が必要な場面も多いです。
扱う情報が多くこまかいことが、ケアマネの仕事で大変かつ難しい部分でもあります。
いろんな仕事を同時進行する必要がある
ケアマネの仕事は多岐に渡るため、いろんな仕事を同時進行する必要があるんですよね。
- 連絡・調整業務
- 利用者さんへの訪問
- 各種会議
- ケアプランの作成
- 記録業務 など
しかも、それを35人の利用者さんごとにしないといけない……
慣れてしまえば自分のペースで仕事をすることができますが、慣れないと大変です。
次から次へと仕事が舞い込み、仕事がたまってしまう。
相手のペースで仕事をする必要があるので、慣れないと焦ってしまう場面もあるかもしれませんね。
イレギュラーな対応
ケアマネ業務は、決まったルーティンワーク以外にも仕事があります。
その1つが「イレギュラーな仕事への対応」です。
イレギュラーな仕事の例
- 利用者さんがケガをして病院へ行く必要がある
- 家族の都合で、世話をする人がいなくなった
- トラブルが発生したので家にきて欲しい など
それに1つひとつ対応しながら、日々の仕事もこなしていく必要があります。
場合によっては1日つぶれてしまうこともあるので、イレギュラーな対応は心身ともに疲れてしまいますね。
仕事量、資格取得のハードルに対しての給与
今まで記述した通り、ケアマネの仕事は大変なことが多いです。
そして、資格の取得には、決まった資格の経験年数が5年必要になります。
5年経験してから試験に合格して、はじめてケアマネジャーの資格が手に入るんですよ。
多くの時間や労力を費やして、給与がすごく多いわけじゃない。
簡単にお金が稼げるわけでもない。
仕事量や資格取得のハードルを考えると、費やしたお金や時間に見合わないと感じるかもしれませんね。
ケアマネ資格の難易度について、他の記事で詳しくお伝えしています。
ケアマネジャーはメリットが大いにある資格です。
しかし、取得に時間もお金もかかるので、目指す場合には「大変な部分」をしっかり把握しておきましょう。
ケアマネジャーの資格はとるべき?
結論からいうと、自分は「ケアマネジャーの資格」はとったほうが良いと感じます。
資格取得のハードルはありますが、それを考慮してもメリットのほうが大きいですね。
理由は
「選択肢が広がるし、働きかたも選べるから」
です。
資格をとれば、もちろんケアマネとして働くことができます。
自分に合わなければ、元の職業に戻っても良いし、他の道を探しても良い。
資格を取得して分かりますが、働く選択肢があるって、心の余裕が大きいんですよ。
「介護現場で働くほうが、夜勤手当もあるから給料が良い」
「資格取得の苦労から考えて、コスパが悪い」
なんて意見もあるかもしれません。
そしたら、介護現場で働けば良いし、高年齢になり「現場きついな」って思ったらケアマネやりましょう。
低収入だと思うなら、施設ケアマネやったり、主任ケアマネ目指したり、打開策はあります。
資格を取得しておけばいろんな道が開けて、選択肢が広がるんですよ。
数年の努力で将来の道が開けるなら、かなりコスパ良くないですかね。
資格取得を悩んでいる人、迷わず取得の道を目指してください。
迷うのは資格をとってからでも遅くありませんよ。
ケアマネ未経験からの転職について、下記の記事で解説しています。
まとめ:ケアマネジャーのやりがいとは、自分のケアプランで人生が好転する、そんな場面に立ち会えること!
ケアマネの役割と仕事内容については、以下の通りになります。
ケアマネの役割とは?
- 利用者さんが必要なサービスを受けられるよう、ケアプランを作成すること
- ケアプランにそってサービスが展開されるよう、各サービス事業所や行政と連絡・調整を行うこと
- ケアプランの作成
- 要介護認定について
- サービス事業所との連絡・調整
- モニタリング
- 給付管理業務
- 自分のケアプランで生活が好転する
- マネジメント視点でのケア
- チームでの達成感が味わえる
- 利用者さん本人やご家族から感謝される
- いろんなケースに携わり、日々成長できる
- 書類や事務仕事が多い
- こまかい連絡・調整業務が多い
- いろんな仕事を同時進行する必要がある
- イレギュラーな仕事への対応
- 仕事量、資格取得のハードルに対しての給与
ケアマネ資格取得を悩んでいるなら、絶対に挑戦するべきです。
なぜなら、「仕事の選択肢が広がる」から。
介護現場でしか働けないのと、介護現場でも働けるでは、気持ちの余裕度が違います。
ケアマネジャーは大変な仕事です。
時には「こんなことまでやるの?」と範囲外の仕事だったり、給与に見合わない仕事量だったりもします。
しかしその分、
- 利用者さんの生活が好転する場面に立ち会えたり
- 利用者さん、またはそのご家族から感謝されたり
やりがいを感じる場面が多くあるのも、ケアマネジャーの仕事なんです。
少しでも興味があったり、魅力を感じるのであれば目指してください。
将来性もあり、自分が成長できる資格です。
下記の記事では「ケアマネの将来性」についてお伝えしています。
今回はここまで
長文読んで頂き、ありがとうございました。
それではまた!