ケアマネは難しい資格?1発合格の私が試験の合格率など10分で解説
ケアマネ試験について、このような疑問や悩みを持ってる人もいるんではないでしょうか?
実はこの記事を読めば、「ケアマネ試験って難しい?」という疑問が簡単に解決できます。
理由は、自分自身のケアマネ資格を取得した際の知識や、勉強の経験などの実体験からお伝えできるからですね。
・ケアマネ試験って難しい?
・ケアマネ試験ってどんな試験なの?
・ケアマネ資格取得のメリットとは?
この記事を読めば、ケアマネ試験の難易度や勉強方法など、簡単に理解できますよ。
この記事を書いた人:しゅうへい・ジャパン
職業:介護職員、ケアマネジャー
趣味:筋トレ、読書、アニメ鑑賞など
ケアマネ資格取得の体験談を交えながら、資格の難しさなどお伝えしていきます!
この記事の信頼性:介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士の資格を取得しています。
ケアマネ試験って難しい?合格率など詳しく解説します
結論からお伝えすると、ケアマネ試験は福祉系の資格の中で、難易度が高い試験です。
後ほど「難しい理由」についてお伝えします。
合格率は約20%ですが、経験からお伝えしますと、しっかり準備さえすれば1回での合格も可能です。
自分のまわりでも1回目で合格してる人も多く、みんさん働きながら勉強してましたね。
過去5年間の合格率は以下の通りです。
出典:厚生労働省「第24回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」
追記:2022~2024の合格率はこちらです。
第25回(2022年) | 第26回(2023年) | |
受験者数(人) | 54,406 | 56,494 |
合格者数(人) | 10,328 | 11,844 |
合格率(%) | 19.0 | 21.0 |
2018年に受験資格の改定が行われ、受験者数と合格者が大きく減少しています。
後ほどお伝えしますが、受験資格の厳格化の影響で、試験のハードルがかなりあがってるんです。
なんでケアマネ試験は難しいの?
ケアマネ試験が難しい原因は、大きく分けて3点あります。
ケアマネ試験が難しい理由3選
- 受験資格の厳格化
- 勉強時間の捻出が難しい
- 点がとりにくい回答形式
2018年から、ケアマネの受験資格が変わり、受験者数が減っているんです。
点を取りにくい試験であること、勉強時間の捻出が難しいことが、ケアマネ試験の難易度をさらにあげていると考えられます。
それぞれの理由について、お伝えしておきますね。
➀受験資格の厳格化
2018年に受験資格の改定がありました。
介護の経験10年以上(有資格者は5年)という受験資格が撤廃され、
- 国家資格を所有しての実務経験5年
- 相談業務経験5年
この2つが受験資格となりました。
今までは、無資格から最短で5年あれば試験を受けれました。
しかし2018年度からは、国家資格をとってから5年の実務経験が必要になります。
介護福祉士の取得まで3年+実務経験5年=受験資格取得まで8年かかるということ
受験資格取得までのハードルが、あがっているということなんですよね。
➁勉強時間の捻出
ケアマネ試験の合格率は約20%、しっかり勉強しないと合格が難しい試験です。
働きながら勉強時間を捻出するというのは、かなり大変なことなんですよね。
- 仕事前や終わったあと
- 休日の時間
これらを使いながら勉強していましたが、かなりきつかった思い出があります。
「時間の捻出が難しい」ことが、ケアマネ試験の難易度をあげている原因の1つではありますね。
③回答形式
介護福祉士の試験は「五者択一形式」で、5つの設問の中から正解を1つ選ぶ回答方法になります。
一方、ケアマネ試験の回答形式は、5つの設問から回答を複数選択する方法なんです。
5つの設問の意味を理解していないと、解くことができない問題が多いということになりますね。
受験資格のハードルが高いうえに回答形式の難解さも加わり、ケアマネ試験の難易度は高くなっているんです。
ケアマネ試験ってどんな試験?
ケアマネ試験の正式名称は
「介護支援専門員実務研修受講試験」
になります。
試験の内容は……
- 「介護支援分野」から25問
- 「保健医療福祉サービス分野」から35問
合計60問、制限時間は120分で回答する試験です
介護支援分野、保健医療福祉サービス分野のそれぞれで、基準点を上回る必要があります。
受験料は自治体によってことなりますが、平均して、9,000円~12,000円ほど
筆記試験に合格し、87時間の研修と3日の実習を経てケアマネ資格が取得できるんです。
受験資格のハードルが高く試験自体も難しいですが、いろんな知識が学べるし、合格すれば自信にもつながります。
自分自身の体感としては、挑戦して損はない資格だと感じています。
ケアマネ資格に掛かる費用について、下記の記事で解説していますよ。
ケアマネ試験の勉強方法とは?
ケアマネ試験に対する勉強方法は、おおまかに2通りに分けられます。
- 試験の対策講座を受講する:費用がかかるが効率的に勉強できる
- 参考書で独学で勉強する:費用は低めだが自分で考えて勉強する必要がある
対策講座とは…ユーキャンや資格の大原での通信学習のこと、いろんな会社が講座を開催してますよ
自分も含めて知人や会社の人は、独学で勉強する人が多かったです。
また、会社の同僚で講座を受講して合格した人もいましたね。
ケアマネ試験の独学については、下記の記事で詳しくお伝えしています。
また、自分自身が「ユーキャンの通信講座」を受講した際のメリットなどを、下記の記事でお伝えしています。
勉強期間やスケジュールについて
自分は、6~7カ月ほどの勉強期間を設けて、1回で試験に合格できました。
自分の経験からお伝えすると、最低6ヵ月は勉強期間としてみておくと良いと思います。
勉強の流れとしては……
- 1カ月目:参考書を1~2回は読み込む
- 2~3カ月目:参考書を読みつつ、過去問を解いていく
- 3~5か月目:参考書は振り返る程度で読み、過去問に集中
- 6ヵ月目~試験日:過去問を集中してとく
このようなスケジュールで勉強していくと、試験に間に合うかと思います。
あまり長い勉強期間はおすすめしません。
時間的な余裕はうまれますが、モチベーションの維持が難しいからです。
勉強の期間は、長くても1年以内にしておきましょう。
ケアマネ試験の勉強について、下記の記事で詳しくお伝えしています。
自己学習のおすすめ参考書はこれ!
自分がおすすめする参考書は2つの出版社で計4冊です。
おすすめ出版社2選
おすすめ➀:ユーキャンのテキストと過去問
速習レッスンの中身はこのような感じになっています。
過去問の中身はこんな感じですね。
おすすめ➁:中央法規の試験ナビと過去問
試験ナビの中身はこのような感じになっています。
中央法規の過去問の中はこのようになっていますよ。
ユーキャン:「ケアマネジャー速習レッスン」
ユーキャン:「ケアマネジャー過去問完全解説」
中央法規:「見て覚える、ケアマネジャー試験ナビ」
中央法規:「ケアマネジャー試験、過去問解説集」
それぞれ、ケアマネ試験のとき、社会福祉士の試験のときにお世話になった出版社の参考書です。
どちらも図解や表が多く、理解しやすい参考書でしたね。
独学で勉強する際には、ぜひチェックしてみてください。
重複している点もありますが、下記の記事でも「おすすめ参考書」を紹介しています。
ケアマネ資格を取得するメリットとは?
実際にケアマネ資格をとって感じているメリットは3点です。
- 給料があがった
- 働きかたの選択肢が広がった
- 自分の成長とキャリアアップにつながった
資格の勉強をする過程では、介護関係の大切な知識を得ることができました。
また、ケアマネ資格を取得したあとに、少しですが給料があがり昇進もできましたね。
今は介護現場で働いてますが、資格があれば居宅のケアマネなどになれるので、職業の選択肢も増えますよ。
ケアマネジャーは、受験資格の取得や試験合格のハードルは高いかもしれません。
しかし、ケアマネの資格には、労力と時間に見合ったメリットがあります。
メリット3点について、詳しくお伝えしていきますね。
メリット➀:給料があがる
ケアマネ資格をとると、「資格手当」などで給料があがることが多いです。
資格があると昇格や昇給することも多いので、その分の収入がUPしますよね。
施設で介護現場とケアマネを兼務している人などは、残業代で稼ぐという手段もあります。
資格を活かして転職するという方法もありですね。
収入をあげたい人は、ケアマネジャーを目指してみるのも良いですよ。
自分は資格を取得して給料があがりました。
ケアマネの給料について、下記の記事で詳しく解説していますよ。
働く選択肢が広がる
上記でも触れましたが、資格を取れば働きかたの選択肢が増えるんです。
- 施設ケアマネとして働く
- 居宅のケアマネを目指す
- 地域包括支援センターで働く……など
もちろん、介護現場で働き続けるのも1つの道です。
「それしかできない」のと、「その働きかたもできる」とは気持ちの部分で大きく違いますよ。
介護現場で体がきつかったら、居宅のケアマネとして働くことができます。
働きかたを選択できる点は、資格を所有する大きなメリットの1つですよ。
福祉職の転職について下記の記事でお伝えしています。
介護福祉士向けに書いていますが、ケアマネでも共通している部分が多いですよ。
成長やキャリアアップにつながる
ケアマネ試験を勉強する過程で、介護保険の知識やマネジメントに対する考えかたを学べます。
思い返すと、その知識がとても大切だと感じますね。
また、資格をとったことで昇進・昇格したり、違う資格に挑戦したりと、キャリアアップや今後の成長にもつながっていきます。
「ケアマネ資格を取得した」
という事実もすばらしいです。
しかし、その後の成長につながっていく点も、資格取得の大きなメリットの1つなんですよね。
「ケアマネという仕事に将来性はあるの?」って人に向けて、下記の記事で解説しています。
ケアマネ資格についてのQ&A
過去の自分は「ケアマネジャー」という職に対して、いくつか疑問に思うことがありました。
ネットなどを検索してみても、同じ疑問を持っている人が一定数いるんですよね。
- どんなところで働くの?
- 他の福祉系資格との難易度や給料の差は?
- ケアマネって国家資格なの?
- どんな人がケアマネに向いてる?
- この仕事の大変なところは?
具体的な働く場所、国家資格かどうか、自分はケアマネにむいてるか?
など、気になる人もいるみたいです。
「ケアマネジャーに対する疑問」について、実体験を踏まえながらお伝えしていきます。
ケアマネはどんなところで働くの?
ケアマネの活躍する場所として、施設や居宅介護支援事業所があります。
- 特別養護老人ホームなど、施設のケアマネとして働く
- 居宅介護支援事業所(家で生活する方のケアマネとして)で働く
施設で働く場合には、介護士と兼務することが多く、夜勤などもこなすことが多いです。
居宅の事業所で働く場合は、家で生活している方のマネジメントをしますね。
もっと詳しく「ケアマネジャーの仕事」について知りたいかたは、下記の記事を参考にしてみてください。
他の福祉関係資格との比較
ケアマネと介護福祉士、社会福祉士について、資格の難易度や平均給与などみていきましょう。
職種別の難易度と平均給与額
職種 | 合格率 | 平均給与 |
ケアマネジャー | 約20% | 368,030円 |
介護福祉士 | 約70% | 329,250円 |
社会福祉士 | 約30% | 353,020円 |
福祉系の資格3つの中で難易度が高く、給与も高いのがケアマネジャーなんです。
収入UPを目指すなら、ケアマネ資格に挑戦してみましょう!
経験年数や働く場所によって、給与の差がでてきます。
下記の記事では、「介護福祉士」と「ケアマネ」の違いについてお伝えしていますよ。
ケアマネは国家資格なの?
ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格は国家資格ではありません。
各都道府県が認定する公的資格になっています。
介護系で国家資格は「介護福祉士」だけとなります。
「ケアマネジャーを国家資格に!」
という動きもあるそうですが、資格取得の方法を変えたり、法律で制定したりが必要らしいですね。
ケアマネにはどんな人が向いてる?
実際に自分がケアマネ業務をやっていて、「こんな人がケアマネに向いてる」と思うのはこんな人です。
- 人とのコミュニケーションが好き
- 細かいことに気が付く
- 事務的な作業が得意
- 自分の考えを言語化するのが得意(好き)
- 割り切って仕事ができる
ケアマネジャーは、利用者さんやご家族のニーズに合わせてプランをたてていきます。
ケアマネ側が
「こうするべきだ!」
ではなく、本人の想いを上手く言語化し、プランに落とし込める能力が必要だと感じますね。
ケアマネジャーの仕事の大変なところは?
実際にケアマネの仕事をしたり、近くで働いている居宅のケアマネさんを見たりして感じる
「ケアマネジャーの仕事で大変なところ」
についてお伝えします。
- 扱う情報量が多い
- 常にいろんな仕事を並行して行う必要がある
- 毎月の請求業務や、月1回の利用者訪問など仕事量が多い
- 利用者さんやご家族、関係機関などの人と関わることが多い。
- 利用者さん(そのご家族)の様々な要望に対応しないといけない
人と関わるのが苦手だったり、事務作業が苦手だったりすると、ケアマネジャーの仕事は大変かもしれません。
逆に、人と関わることが好き、細かいことに気が付く人は、ケアマネージャーに向いていますので、ぜひ挑戦してみてください。
ケアマネジャーのやりがいについて、下記の記事でお伝えしています。
まとめ:ケアマネ資格は難易度高め、しっかり準備して合格を目指そう!
ケアマネ試験の合格率は約20%です。
介護福祉士や社会福祉士、他の福祉系の資格の中では難易度が高めの資格になっていますね。
受験資格が違うので、一概に合格率だけでは判断できない部分がありますが……
過去5年のケアマネ試験、受験者・合格者数
- 受験資格の厳格化
- 勉強時間の捻出が難しい
- 点がとりにくい回答形式
ケアマネ試験について
「介護支援分野」から25問
「保健医療福祉サービス分野」から35問
※それぞれの分野で基準点以上をとらないといけません。
合計60問、5つの選択肢から複数正解を選ぶ回答方式で、制限時間は120分。
ケアマネ試験の勉強方法について
参考書などで自分で勉強するか、受験講座を受講する方法があります。
勉強スケジュール
- 1カ月目:参考書を1~2回は読み込む
- 2~3カ月目:参考書を読みつつ、過去問を解いていく
- 3~5か月目:参考書は振り返る程度で読み、過去問に集中
- 6ヵ月目~試験日:過去問を集中してとく
独学におすすめな参考書
ユーキャンか中央法規の参考書がおすすめ!
- 給料があがる
- 働きかたの選択肢が広がる
- 自分の成長とキャリアアップにつながる
ケアマネジャーの資格は、受験資格を得るにも、試験に受かるにも大変な資格です。
しかし、勉強する過程が知識として大切だし、自分の成長に必ずつながります。
資格を取得することでキャリアアップにつながり、仕事の選択肢も広がっていくんですよね。
試験に合格しても研修が必要で、5年ごとの更新もしないといけません。
デメリットになる部分は多いですが、実際に業務について、それに勝るメリットが多いと感じます。
ケアマネジャーという職に興味がある人は、「難しい」という理由であきらめないで頂きたいです。
必ず自分の成長と、今後の人生に役に立つ資格になりますよ!
今回はここまで。
長文、最後まで読んで頂いてありがとうございました。
それではまた!