現役福祉職員が社会福祉士に向いている人の特徴を分かりやすく解説!
社会福祉士の仕事について、このような疑問を持っている人もいるんではないでしょうか?
実は、この記事を読めば「社会福祉士に向いてる人」が簡単に分かるんです。
理由は、実際に自分自身が社会福祉士として働いていたからですね。
実際に社会福祉士として働いて実感した
「こんな人がこの仕事に向いてる!」
をお伝えしていきますよ。
・社会福祉士に向いてる人とは?
・社会福祉士として必要な能力、スキルとは?
・ここが大変!社会福祉士の仕事
この記事を読めば、社会福祉士に向いてる人、必要な能力など簡単に理解できますよ。
【この記事を書いた人】しゅうへい・ジャパン
【職業】介護士兼ケアマネジャー
【趣味】筋トレ、読書、アニメ鑑賞など
社会福祉士として働いた経験から、「向いている人」の特徴をお伝えしていきます。
【この記事の信頼性】介護福祉士、ケアマネ、社会福祉士の資格を取得しています。
社会福祉士に向いてる人とはどんな人?
実際に、社会福祉士として仕事をしていたときに
「こんな人が社会福祉士に向いてる」
と思った人の特徴が5点ほどあります。
- 相手の立場に立てる
- 人や社会の役に立ちたいと思う人
- 人との関わり合いが好き
- 割り切って仕事ができる
- ストレスと上手く付き合える
- 相手の立場になって話を聞きながら、常に客観的に物事を判断できる人。
- 人との関わり合いを大切にするけど、「仕事」と割り切って接することができる人。
そのような人が社会福祉士に向いていると思います。
上記の「社会福祉士に向いている人の特徴5点」について、詳しくお伝えしていきますね。
向いている人➀:相手の立場にたてる
社会福祉士に相談にくる人は、生活の中で困難を抱えている人です。
相談者の悩みを解決するためには、「その人の立場にたって物事を考える」ことが大切になりますね。
- どんな悩みを抱えているか?
- 何をして欲しいか?
- 自分の立場できることは何か?
など、相談しながら相手の立場になって考えます。
「社会福祉士としての自分」だけの目線では、見えてこない課題が多いんですよね。
相談者の立場にたつ、相手目線で物事をみる姿勢が、社会福祉士には求められています。
向いている人➁:人や社会のために役に立ちたいという奉仕の気持ち
今日の社会問題は多様化してきており、問題自体も色々な分野に広がってきているんです。
- 老々介護や独居高齢者への支援
- 精神面の病を持つ人へのアプローチ
- 高齢者、障がい者支援
- 低所得者に対する支援
- 児童に対する支援……など
困っている人々や社会問題に関心があり、「自分も力になりたい!」と思う人。
そのような人は、すごく社会福祉士に向いています。
- 「日本の社会問題を解決する力になりたい」
- 「困難を抱える人を助けたい」
という奉仕の心のある人は、ぜひ社会福祉士をめざしてください!
向いている人③:他者と関わることが好き
社会福祉士は、生活に困難を抱える人の相談にのり、サービスにつなげることが役割となっています。
「他者と関わり合うことが好き」という人には、すごく合っている仕事ですよ。
相談者と関わることはもちろん、相談者のご家族や関係機関と関わることも多いです。
また、役所や病院など、関わる場所は広範囲にわたっていますよ。
相手の相談にのり、各関係機関と連絡調整する社会福祉士の仕事。
他者との関わり合いが好きな人に向いている職業だといえます。
向いている人④:割切って仕事ができる
最初に
「相手の立場にたって考えられる人は社会福祉士に向いている」
というお話をしました。
しかし、それは「仕事として」そうであることが望ましい、ということ。
いろんな人の相談にのり、各方面にこまかい連絡調整が必要な社会福祉士の仕事は、精神的に疲弊します。
1日24時間、いつも相談者のことを考え働いていては、心も体も疲弊してしまいますよね。
「相談支援は仕事」と割り切って考えられる人、そんな人は社会福祉士として活躍できますよ。
向いている人⑤:ストレスと上手く付き合える
相談業務や関係機関との連絡調整は、精神的にも肉体的に疲弊する仕事です。
社会福祉士が軸となって動くことも多く、多方面に気を使う場面も多いんですよね。
そこで大切なのが、「ストレスを発散する」こと。
運動したり旅行にいったりなど、上手くストレスを発散することで、仕事とも上手く付き合えます。
ストレスと上手く付き合える人は、社会福祉士の仕事もスムーズにこなせますよ。
社会福祉士の仕事内容について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
社会福祉士に向いていない人はこんな人
上記では、実体験から「社会福祉士に向いている人」をお伝えしました。
実は実際に仕事をしていて、
「こんな人は社会福祉士に向いてないな……」
なんて人もいるんですよね。
個人的に思う「社会福祉士に向いてない人」の特徴は以下の3点です。
- 他者との関わりやコミュニケーションが苦手
- 客観的に物事がみれない
- チームプレーより個人プレーが好き、得意である
社会福祉士は、チームで相談者を支えていく仕事。
関係機関と連絡を密にとりながら、チームで動いていくことになります。
コミュニケーションやチームプレーが苦手だと、仕事を進めるのが難しくなってくるんですよね……
あとは、自分の視点でしか物事を見れない人も、社会福祉士として活躍するのは厳しいです。
上記の「向いていない人の特徴3点」について、詳しくお伝えします。
向いていない人➊:他者との関わり、コミュニケーションが苦手
「向いている人」でもお伝えしましたが、社会福祉士は、相談者や関係機関などと関わる場面が多いです。
チームで連携をとりながら、問題を解決していく仕事だからですね。
他者との関わりに過度なストレスを感じたり、コミュニケーションが苦手だと、仕事をすすめるのが難しくなってきます。
自分も最初は関わりが苦手でしたが、繰り返すと慣れていくものです。
最初はスムーズでなくても大丈夫。
実践していくうちに、コミュニケーションにも慣れていきます。
「人に伝える」というテーマで記事を書いていますので、良かったら参考にしてみてください。
向いていない人➋:客観的に物事がみれない
社会福祉士として、「相談者の立場にたって物事を考える」ことが大切になります。
しかし、相手に感情移入しすぎて、「自分の想いが先行する」という事態に要注意ですね。
自分でも経験がありますが、こちら側の想いを押し付けてしまうことがあるんです。
あくまで意思決定権は相談者にあります。
相談のプロとして物事を客観的にみれないと、社会福祉士として正しい判断が難しいですね。
向いていない人➌:チームプレーより個人プレーが好き・得意である
社会福祉士は、相談者の課題を解決していくことが役割となります。
しかし1人で解決するのではなく、相談者やその家族、関係機関と連携して課題に取り組んでいくんです。
相談にのるのは社会福祉士ですが、解決していくのはチーム。
個人で動くと相談者や関係機関、チーム全体が混乱してしまいます……
- 1人で黙々と仕事するのが好き
- 自分で考えて仕事していくほうが得意
なんて人には社会福祉士の仕事ではなく、1人でやる仕事が向いているかもしれませんね。
社会福祉士の役割とは?
社会福祉士の資格は、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格です。
法律では、社会福祉士とは……
「専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整、その他の援助を行うことを業とする者をいう。」
このように書かれています。
社会福祉士の具体的な役割は以下の通り。
社会福祉士の役割とは
「生活に何かしらの困難を抱える人の相談に応じ、それを解決できるよう助言したり、サービス機関につなげたりすること」
相談の対象は所属する機関ごとに異なり、高齢者だったり女性だったり、児童である場合もありますね。
困難を抱える人の相談にのり課題を解決していくことが、社会福祉士の役割となっています。
「社会福祉士の資格の意義」について、下記の記事で解説しています。
社会福祉士はどんな場所で活躍してる?
社会問題が複雑化・多様化している今の日本では、社会福祉士の活躍する場所は広がってきています。
- 高齢者福祉施設
- 障がい者施設
- 児童相談所・児童福祉施設
- 地域包括支援センター
- 病院・医療機関
- 学校などの教育施設
- 独立型の社会福祉士
幅広い分野で社会福祉士が活躍しているんです!
下記の記事にて、社会福祉士の働く場所を詳しくお伝えしています。
社会福祉士に必要な能力・スキルとは?
社会福祉士として働いていて感じた、「この仕事に必要だと思う能力・スキル」を紹介していきます。
最初に言っておきますが、これらのスキルがないからといって、仕事ができないわけじゃありません。
仕事をしながら能力やスキルを磨いていけば大丈夫!
いくらでもこれから身につけることはできますよ。
- 所属する分野についての知識、情報収集能力
- コミュニケーション能力
- チームワーク
- 新たなサービスを発案できる「発想力」
- いろんな人を巻き込む「巻き込み力」
これらの能力があると、スムーズに仕事がいくこと間違いなし!
それぞれについて、詳しくお伝えしていきます。
必要なスキル・能力①:所属する分野についての知識や情報収集能力
例えば、自分が「高齢者施設の相談員」だったとします。
あたり前なんですが、
- 働く施設に関する知識
- 高齢者分野の政策やサービスに関する知識
これらが必要になりますし、情報も常に収集していかないといけませんよね。
情報は常にアップデートされています。
日々学んでいかないと、相談者の課題解決は難しいんですよね。
社会福祉士には所属する機関の知識と、それを常にアップデートすることが求められているんです。
必要なスキル・能力②:コミュニケーション能力
社会福祉士の主な仕事は「相談業務」です。
なので、コミュニケーション能力は必須のスキルになってきますよ。
「社会福祉士の仕事に興味はあるけど、コミュニケーションに自信がないな……」
なんて人でも大丈夫!
自分も話すのが苦手だったし、電話対応もまともにできなかったです……
けど、3年間の経験で慣れていったし、必ずスムーズなコミュニケーションをとれるようになります。
コミュニケーション能力は、社会福祉士にとって1番大切なスキルといっても過言ではありません。
必要なスキル・能力③:チームワーク
上記でもふれましたが、社会福祉士は1人ではなくチームで取り組んでいく仕事です。
色々な関係機関と連絡調整を行いながら、相談者に対する課題解決を目指します。
コミュニケーション能力と同様に、チームワークは社会福祉士として大切であり必須の能力ですね。
個人プレーが得意、好きという人でも、チームワークを意識して仕事をする必要があります。
社会福祉士は相談者の課題解決の中心になるので、チームワークは強く意識しなければなりません。
必要なスキル・能力④:新たなサービスを発案する「発想力」
生活の中で困難を抱える人と、福祉サービスをつなぐことが社会福祉士の役割です。
しかし、社会問題が多様化、複雑化するなかで、現存のサービスでは対応できないケースもたくさんでてきます。
そこで、社会福祉士には既存のサービスだけではなく、新たなサービスを開発する能力も求められているんです。
不登校の子供たちが学べる場所作りや、独居の高齢者が安心して安全に暮らせる町づくりなど。
「こんなサービスがあったら良いな」
という発想力が、これからの社会福祉士には必要になってきます。
必要なスキル・能力⑤:いろんな人を巻き込む「巻き込み力」
社会福祉はチーム単位で行動していきます。
色々な人の協力があればあるほど、あらゆるケースに対応できるので、課題解決につながりやすいです。
そのため、多くの人を巻き込みながら、物事を進めることが必要になってきます。
- 相談者の家族
- 親戚
- 近隣住民
- かかりつけ医
- 趣味の仲間…など
多くの人が関わるほど、生活上の困難に対して色々なアプローチができますよね。
課題解決をスムーズにするため、「巻き込み力」は社会福祉士にとって大切な能力になってきます。
向いてる、向いてない、能力の有無について
ここまでお伝えしてきた社会福祉士の特徴
- 社会福祉士に必要な能力
- 向いている人
- 向いていない人
この3点について
「全て満たしていないと仕事ができない」
と勘違いしないでください。
向いてなくても、能力がなくても、仕事に就いたあとで腕を磨けば問題なし!
前向きな気持ちで業務をこなせば、必ずスキルは身につくし、仕事に向いている人材へと成長できますよ。
下記の記事では「社会福祉士の資格のとりかた」をお伝えしています。
社会福祉士の仕事に興味をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてください。
向いていてもここが大変!社会福祉士の仕事
自分は高齢者施設にて、相談員として3年ほど働いていました。
そのときに感じた、「社会福祉士の仕事の大変な部分」についてお伝えしていきます。
こんな人は注目!
- 社会福祉士の仕事に興味がある
- 社会福祉士を目指している
- この仕事の大変な部分が知りたい
このような人は、ぜひ参考にしてみてください。
- 常に仕事がマルチタスクである
- 扱う情報量が多い
- 人それぞれの想いが違う
大変な部分が理解できたほうが、社会福祉士の仕事がより具体的にイメージできますよね。
上記の3点について、解説していきますね。
ここが大変①:常にマルチタスクである
相談業務は、相談者の対象や相談内容も幅広く、関係機関とのこまかい連絡調整が必要です。
多くのことを同時に進行する場面も多く、「Aの仕事」をしながら「Bの仕事」もこなさなければなりません。
1つのことに集中するのではなく、あらゆる方面に素早い対応が必要になってきます。
肉体的にも精神的にも消耗するので、慣れないうちはとても大変です。
社会福祉士の仕事において、「こまかい仕事の同時進行」が、大変なポイントの1つとなってきますね。
ここが大変②:扱う情報量が多い
上記の「マルチタスク」にも通じますが、社会福祉士は扱う情報量がとても多いです。
相談者の個人情報、介護や医療の基礎的な知識、医療・介護保険サービス内容など、多くの情報を扱います。
仕事についてから覚えることも多く、知らない情報がでてくるケースも少なくありません。
知っておくべき知識、学ぶべきことがとても多い。
社会福祉士は資格をとって終わりではなく、仕事についてからがスタートだと思っておきましょう。
社会福祉士の資格の難易度について、下記の記事にて詳しくお伝えしていますよ。
こんなところが大変③:人それぞれの想いが違う
社会福祉士は相談業務を通じて、相談者の課題を解決するのが仕事です。
しかし、必ずしも相談者とその家族など、関わりが深い人の想いが一致するとは限らないんです。
- 相談者の想い
- ご家族の想い
- 社会福祉士、プロとしての想い
色々な想いが交差する中で、妥協点を探りながら、着地点を模索するのが社会福祉士の役目でもあります。
人それぞれ意見が違うので、落としどころを決めていくのが社会福祉士の大変な部分でもありますね。
まとめ:社会福祉士に向いてる人は「人の役に立ちたい人」、興味があるなら目指してみよう!
- 相手の立場に立てる
- 人や社会の役に立ちたいと思う人
- 人との関わり合いが好き
- 割り切って仕事ができる
- ストレスと上手く付き合える
- 他者との関わりやコミュニケーションが苦手
- 客観的に物事がみれない
- チームプレーより個人プレーが好き、得意である
- 高齢者福祉施設
- 障がい者施設
- 児童相談所・児童福祉施設
- 地域包括支援センター
- 病院・医療機関
- 学校などの教育施設
- 独立型の社会福祉士
- 所属する分野についての知識、情報収集能力
- コミュニケーション能力
- チームワーク
- 新たなサービスを発案できる「発想力」
- いろんな人を巻き込む「巻き込み力」
- 常に仕事がマルチタスクである
- 扱う情報量が多い
- 人それぞれの想いが違う
最近の社会問題は複雑化・多様化しており、社会福祉士のニーズが高まってきています。
- 社会問題の解決に役立ちたい
- 困っている人を助けたい
- 高齢者、障がい者、児童などの福祉政策を充実させたい
このような、社会問題の解決に取り組みたい、興味があるという人は、ぜひ社会福祉士になってください。
社会福祉士に1番向いている人は
「人の役に立ちたい!」
という想いが強い人です。
この記事の「向いている人」にあてはまる人はもちろん、あてはまらなくても「想い」があれば大丈夫。
あなたの支援を待っている人が必ずいます!
今回の記事はここまで
長文、最後まで読んで頂いてありがとうございます。
それではまた!