社会福祉士の資格で給料あがる?現役職員が実体験から10分で解説!
社会福祉士の給料について、このような疑問を持ってる人もいるんではないでしょうか?
実は、この記事を読めば、社会福祉士の給与について簡単に理解できるんです。
なぜなら、自分が実際に社会福祉士の資格を取得して働いているからですね。
実際に経験したことや、同僚から得た情報などから「社会福祉士の給料」についてお伝えしていきます。
・社会福祉士の資格をとれば給料は上がる?
・社会福祉士の給料の実態について
・社会福祉士の給料を上げるにはどうすれば良い?
・社会福祉士はどんな場所で活躍してる?
・社会福祉士の仕事と給料について
この記事を読めば、社会福祉士の給与事情について、とても簡単に理解できますよ。
この記事を書いた人:しゅうへい・ジャパン
職業:介護士兼ケアマネジャー
趣味:筋トレ、読書、アニメ鑑賞など
高齢者施設での相談員の経験から、仕事や給料の実態について発信します。
この記事の信頼性:介護福祉士、ケアマネ、社会福祉士の資格を所有しています。
社会福祉士の資格を取得すると給料はあがるの?
結論からいいますと、職場で「資格手当」などが支給される場合、その分の金額は上乗せされます。
しかし、「資格を取得しただけ」では、大幅な増収とまではいかないのが現実です。
理由は、社会福祉士の資格が「名称独占」資格であることが、原因の1つだと考えられます。
名称独占とは、有資格者でなくても同じ仕事ができるということ。
資格がないと「社会福祉士」と名乗ることはできませんが、資格がなくても同じ仕事ができます。
もちろん、資格があったほうが、客観的にみて説得力や権威性があります。
しかし、無資格でも同じ仕事ができるため、資格をとっただけで大幅な増収につなげるのは難しいですね。
もし、社会福祉士の資格を収入アップにつなげたいのであれば、以下のような方法がおすすめです。
社会福祉士の資格で給料をあげる方法
- 経験を積み上げる:同じ職場で経験やスキルを積み重ねる。
- スキルを掛け合わせる:介護の現場やケアマネ業務を兼務する。
- キャリアアップを目指す:役職や管理者を目指す。
※社会福祉士の収入アップの方法は、あとで詳しくお伝えします。
上記のように、経験を積んだりスキルを組み合わせることで、給料アップの可能性が期待できます。
「それじゃあ、社会福祉士の資格は意味ないじゃん!」
と思う人もいるかもしれません。
資格を取得した経験からお伝えすると、意味は大いにあります。
社会福祉士の資格をとるメリット
- 資格をとる過程で知識を学べて相談技術が向上する
- 資格を持つことで職場や職種の選択肢が広がる
- 資格を活かして収入アップがみこめる
実際に、社会福祉士の資格を取得して感じたメリットです。
社会福祉士の資格をとっただけでは、給料の大幅アップは難しいですね。
資格を活かして自分が成長したり、経験を積むことで給料アップにつながっていきます。
「社会福祉士の資格の意味」について、別の記事でお伝えしています。
社会福祉士の給与の実態について
「社会福祉士は、実際に給料はいくら位なの?」
という疑問について、職種や働く場所での比較をみていきましょう。
まずは、社会福祉士の平均的な給与についてです。
令和元年度、社会福祉士平均年収
- 平均年収:403万円
- 男性:473万円
- 女性:365万円
※平成27年度は平均年収377万円、男性平均は439万円、女性平均339万円。
働く場所で給料を比較してみると、高い順位のTOP5は以下の通りになります。
職場ごとの給料について
- 保護観察所…638万円
- 児童相談所…532万円
- 身体障がい者更生相談所…504万円
- 都道府県庁…496万円
- 都道府県社会福祉協議会…475万円
※➀~⑤は公務員として配置されます
給料は民間企業よりも公務員のほうが、高めに設定されているのが分かりますよね。
社会福祉士の資格を活かし公務員として働く場合
公務員は「国家公務員」と「地方公務員」の2種類に分かれています。
公務員福祉職平均年収
国家公務員:約618万円(月給×12カ月+基本給×4.5ヵ月で計算)
地方公務員
- 全地域の平均月収:約548万円(月給×12カ月+基本給×4.5ヵ月で計算)
- 都道府県:約637万円
- 市町村:約531万円
- 指定都市:約568万円
- 特別区:590万円
民間の福祉職の平均年収403万円より、公務員の平均給料が100万円以上回ってることが分かります。
社会福祉士の働く場所ごとの給料について
社会福祉士の主な働く場所の給与について、お伝えしていきます。
社会福祉士の働く場所と平均月収
- 介護老人福祉施設:38万3590円
- 介護老人保健施設:37万2790円
- 通所介護事業所:31万9250円
- 通所リハビリ事業所:35万6660円
- 小規模多機能型居宅介護事業所:36万400円
- 認知症対応型共同生活介護:35万9310円
特養や老健など、施設型の職場のほうが給料が高い傾向にあります。
1つの理由としては、施設型の社会福祉士は、介護現場やケアマネ業務と兼務する場面が多いからですね。
実際に特養で社会福祉士として働いていましたが、ケアマネや現場介護士と兼務する場面が多いです。
社会福祉士と他の職種との給料の差はどのくらい?
社会福祉士と福祉系の他職種との給料の差について、お伝えしていきます。
令和2年度、介護従事者平均給与額
- 生活相談員:35万5150円
- 介護職員:32万5550円
- 看護職員:38万3560円
- 理学・作業療法士:36万4040円
- 介護支援専門員:36万2510円
- 管理栄養士:32万2010円
社会福祉士は主に「生活相談員」の仕事をするので、看護師、理学療法士、ケアマネについで高い給料になります。
介護現場やケアマネ業務を兼務すると、もう少し高い給料になってきますよ。
ケアマネや介護福祉士の給料について、他の記事でお伝えしています。
重複する部分もありますが、良かったら参考にしてみてください。
社会福祉士の給料をあげることは可能なの?
社会福祉士の資格を活かして働く際に、給料アップを目指すことは十分可能です。
職場ごとに給料も違いますし、他の資格や手当と組み合わせることで、収入はあがっていきます。
この見出しでは「社会福祉士の給料をあげる方法」について、具体的にお伝えしていきますね。
社会福祉士として給料をあげる方法6選
- キャリアアップを目指す
- 転職する
- 資格を取得して兼務する
- 独立する
- 公務員を目指す
- その他
簡単な方法ではありませんが、全て資格を活かして収入アップを狙える方法です。
社会福祉士の資格だけでは収入アップは難しいですが、行動して資格を活かすことで収入もあがっていきます
「給料をあげる方法6選」について、1個づつ説明していきますね。
キャリアアップを目指す
社会福祉士として長く勤めたり、努力をして役職についたりしてキャリアアップを目指す方法です。
役職がつけば手当がもらえますし、長く勤めればそれだけ収入もあがっていきますよね。
短期間での収入の増加は見込めませんが、少しづつ確実に給料があがります。
しかし、課長や部長、施設長など、役職があがるにつれて責任も大きくなりますし、人数にも限りがあります。
ある程度から上を目指すには、努力と運、タイミングなどが必要になってきますね。
転職する
上記にて、職場ごとに給料が違うことをお伝えしました。
給料をあげるため、働く場所や職種を変えるのも収入アップの1つの方法です。
- デイサービスから特養の相談員になる
- 同じ特養でも違う法人に移る
転職が成功すれば、給料アップにつながります。
しかし短期間で転職が多いと、「社会的に信用されない」というリスクもあるので要注意ですね。
転職について、他の記事でも解説しています。
介護福祉士の転職についての記事ですが、福祉関係の転職全般に共通していますよ。
資格を取得して兼務する
給料をあげる方法の1つとして
「資格を取得して、社会福祉士の仕事+αで働く」
という方法があります。
例えば…
- 社会福祉士として相談員をしながら、ケアマネ業務を兼務する
- 相談員として働きながら、介護現場に入る…など
これらの方法であれば、ケアマネや夜勤の手当てがもらえますよね。
また、現場の介護士に支給される「処遇改善金」も手に入る可能性があります。
社会福祉士と他の職種を兼務すると、収入アップが見込めますよ。
福祉業界だけでなく、一般企業でも「社会福祉士+α」の働きかたができます。
下記の記事にて、「社会福祉士資格は一般企業で活かせるの?」という点について解説しています。
独立する
社会福祉士として収入をあげるには、「独立して稼ぐ」という方法も1つの手です。
独立型社会福祉士の仕事内容
- 教育機関で講師をする
- 相談業務
- 成年後見人になる など
自分の努力次第で多く稼げるので、企業に所属するより高い収入を狙えるんです。
もちろんデメリットもあり、毎月安定した収入が見込めないという点があります。
また、起業したばかりはクライアントもおらず収入は0円。
独立型の社会福祉士を目指すには、ある程度の収入を得るまで時間がかかります。
公務員を目指す
上記で説明した通り、民間で社会福祉士として働くより、公務員として働いたほうが給料は多くなります。
年収は公務員と民間で、約100万円もの差になるんですよね。
仕事量は職種や職場によって違いますが、公務員は安定してるし給料もボーナスも高くなってます。
しかし、公務員を目指す際には注意点があるんです。
- 公務員試験に合格する必要がある
- 年齢制限がある(35歳くらいまで)
ハードルは高いですが、高い給料を目指すなら挑戦する価値ありです!
その他
その他の方法としては「副業」や「投資」をする方法が挙げられます。
単純に「収入の柱を増やす」という方法ですね。
今の時代はPC1台で稼げる時代です。
- メルカリで物を売ったり、クラウドサービスに登録したり、ココナラでスキルを売ったり。
- 株、投資信託や仮想通貨や不動産に投資するという方法もあります。
これは社会福祉士に限らずに収入を得る方法なので、「その他」として挙げました。
注意点として「副業禁止」の会社もあるので、始める場合は確認が必要です。
社会福祉士の活躍の場所はどんなところ?
社会福祉士の資格を活かして働く場合、勤め先は色々な場所があるんです。
社会福祉士が活躍している場所
- 高齢者福祉施設
- 障がい者施設
- 児童相談所・児童福祉施設
- 福祉事務所
- 地域包括支援センター
- 病院・医療機関
- 学校などの教育施設
- 独立型の社会福祉士
いろんな場所で活躍する社会福祉士ですが、どこで働くにしても、主な仕事は「相談業務」となります。
クライアントの相談に対し、関係機関と連絡調整しながら対応していく「相談業務のプロ」ですね。
社会福祉士の資格を目指す場合は
「資格をとって、どんな分野でどんな働きかたをしたいか?」
を明確にしておくと良いですよ。
目的が明確であれば、資格も無駄にならずにやるべきことも見えてくると思います。
「社会福祉士の活躍の場所」については、他の記事で詳しくお伝えしています。
社会福祉士の仕事や給料について、実体験からお伝えします
自分は高齢者施設にて、3年ほど相談員として働いていました。
その経験から……
- 「社会福祉士の仕事ってどんな感じ?」
- 「仕事内容と給料は見合ってる?」
など、社会福祉士の給料や仕事について、実体験からお伝えしていきます。
社会福祉士の給料や仕事について
- 社会福祉士の資格にメリットはあるの?
- 仕事の内容に、給料は見合ってる?
- 社会福祉士の具体的な仕事内容は?
- 今後、社会福祉士の待遇や給料は上がっていくの?
- 年収1,000万円は狙える?
これらの項目は、自分が社会福祉士の資格をとる前から抱いていた疑問です。
実際に働くことで、上記の疑問は解消されていますよ。
「社会福祉士の給料や仕事」それぞれについて、具体的に解説していきますね。
社会福祉士の資格にメリットはあるの?
社会福祉士の資格にメリットはあります。
就職に有利ですし、資格手当など給料アップにつながりますよね。
資格を取得する過程もとても学びになったし、自分自身が成長できたきがします。
「社会福祉士の資格は意味ない」
といわれることもありますが、資格を活かす方向で行動すれば良いだけです。
自分の目的に資格が必要であったり興味があれば、取得しておいて損はないと思いますよ。
社会福祉士の資格に興味をもってくれた方は、下記の記事にて「社会福祉士の資格のとりかた」をチェックしてみてください。
仕事の内容に給料は見合ってる?
これは難しい疑問ですが、個人的には見合ってると思います。
介護の現場から施設の相談員になりましたが、夜勤や残業が減って体力的に楽になりました。
あとは自分の都合で仕事が進められるので、その分のストレスは減りましたね。
もちろん違う面でのストレスもありますし、精神面で疲弊することも多いですが…
正直、「確実にお値段以上の価値がある資格ですよ!」とは言い難いです。
給料はそれなりにもらえて、社会的信用や仕事の選択肢など、給料以外のメリットも多いと感じています。
社会福祉士の具体的な仕事内容は?
上記でも少し触れましたが、社会福祉士の主な仕事は「相談業務」です。
- 生活に課題を抱えたクライアントの相談を受け、必要なサービスにつなげることが役割となってます。
- あとは、必要な機関との連絡調整業務や、クライアントに必要なサービスを作ることも社会福祉士の仕事です。
クライアントは高齢者だったり、障がい者や子供だったりと、職種や職場で変わってきます。
相談業務にはコミュニケーション能力に加えて、専門分野の知識や一般常識など、幅広い知識が必要ですよ。
他の記事では「社会福祉士の仕事内容」について、詳しくお伝えしています。
今後、社会福祉士の待遇や給料はあがっていくの
「社会福祉士の給与の実態」でもお伝えした通り、平成27年から比べて、社会福祉士の給料は上がっています。
金額にして年収は約26万円あがっています
日本の現状として、以下の2点が挙げられます。
- 福祉従事者の数は足りていない
- 今の日本の社会問題は、複雑化・多様化しており増加傾向にある
これらを考慮すると、今後も「社会福祉士」のニーズは高まってくると予想できます。
大幅な給料アップは難しいですが、社会福祉士の給料はあがっていく可能性は大きいですね
年収1,000万円はねらえる?
社会福祉士の資格を活かし、年収1,000万円を越えることは可能は十分にありますね。
ただし、かなり厳しい条件をクリアしないといけません。
民間企業では難しいですし、公務員でもかなり上位の役職についても届くかどうか。
1番可能性があるのが「独立型社会福祉士」になります。
たくさんクライアントを抱え、業績が良ければ年収1,000万円を目指すことができます。
しかし、社会福祉士の資格のほかに、
- 営業力
- コミュニケーションスキル
- 人脈
- コンサルティングの知識
- お金に関する知識や資格 など
福祉の分野と違う能力が必要ですね。
社会福祉士として年収1,000万円を越えるには、かなりの勉強と努力、そして多少の運が必要になります。
まとめ:社会福祉士の平均給与は403万円、やりかた次第で給料アップもねらえる!
社会福祉士の資格を取得するだけでは、大幅な給料アップにつながりません。
給料をあげるには…
- 経験を積み上げる:同じ職場で経験やスキルを積み重ねる。
- スキルを掛け合わせる:介護の現場やケアマネ業務を兼務する。
- キャリアアップを目指す:役職や管理者を目指す。
これらのような「社会福祉士の資格+α」が必要です。
社会福祉士の平均給与(令和元年度)
- 平均年収:403万円
- 男性:473万円
- 女性:365万円
※平成27年度は平均年収377万円、男性平均は439万円、女性平均339万円。
社会福祉士の主な勤め先と給料について(月収)
介護老人福祉施設 | 38万3590円 |
介護老人保健施設 | 37万2790円 |
通所介護事業所 | 31万9250円 |
通所リハビリ事業所 | 35万6660円 |
小規模多機能型居宅介護事業所 | 36万400円 |
認知症対応型共同生活介護 | 35万9310円 |
介護従事者平均給与額(月収)
生活相談員 | 35万5150円 |
介護職員 | 32万5550円 |
看護職員 | 38万3560円 |
理学・作業療法士 | 36万4040円 |
介護支援専門員 | 36万2510円 |
管理栄養士 | 32万2010円 |
社会福祉士が給料をあげる方法
- キャリアアップを目指す
- 転職する
- 資格を取得して兼務する
- 独立する
- 公務員を目指す
- その他…投資や副業をする
社会福祉士の活躍の場
- 高齢者福祉施設
- 障がい者施設
- 児童相談所・児童福祉施設
- 福祉事務所
- 地域包括支援センター
- 病院・医療機関
- 学校などの教育施設
- 独立型の社会福祉士
社会福祉士は取得するのにハードルの高い資格です。
- 「給料が資格取得の労力に見合わない」
- 「意味のない資格」
という話を耳にします。
大切なのは「資格を取得する目的」と「資格をどう活かすか」ですね。
自分の目的に資格が必要であれば意味はあるし、行動することで給料もあげられます。
資格を活かして働くなら……
- 社会福祉士という仕事の現状を把握する
- どうすれば自分が成長できるか?
- 何をすれば給料があがるか?
これらを意識して行動することが大切ですよ。
今回はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた!