無資格から介護福祉士資格をとる方法とは?経験15年の私が徹底解説

学校を卒業したり、転職したりして、介護の仕事に就く人もいますよね。
そのような人の中には、
「無資格から介護福祉士の資格とるには、どうすれば良いんだろう……」
と、疑問に思う人もいるのではないでしょうか?
実はこの記事を読めば、「無資格から介護福祉士の資格をとる方法」が簡単に分かるんです。
なぜなら、自分も無資格で介護業界に転職し、介護福祉士の資格をとった経験があるからですね。
実体験をふまえながら、「無資格から介護福祉士の資格をとる方法」について、お伝えしていきます。
➀そもそも無資格で介護職として働けるの?
②無資格の介護職が受講必須な「認知症介護基礎研修」ってどんな研修?
➂無資格から介護福祉士の資格をとる方法について
➃無資格から介護福祉士の資格をとるメリットとは?
➄介護福祉士の資格を目指すときのポイント
この記事を読めば、「無資格から介護福祉士の資格をとる方法」について、簡単に理解できますよ。
また、「無資格でも働けるの?」という疑問について解説したり、「無資格からとれる介護関係の資格」についてもお伝えしていきます。

【この記事を書いた人】しゅうへい・ジャパン
【職業】施設介護職員
【趣味】筋トレ、読書、アニメ鑑賞など
介護福祉士歴15年以上の経験から、「無資格からの資格取得方法」を紹介します。
この記事の信頼性:介護福祉士・ケアマネ・社会福祉士の資格を所有しています。

そもそも無資格でも介護職として働けるの?

結論からお伝えしますと、無資格でも介護職として働くことは可能です。
就職サイト・求人募集などを調べてみると、無資格で就職できる介護事業所はたくさんあります。
しかし、無資格で就職する場合、「認知症介護基礎研修」という研修の受講が必要になるんです。
「認知症介護基礎研修」については、次の見出しで詳しく説明していきます。
基礎的な介護の知識や技術をもって利用者の支援をするため、2024年の4月から、無資格の人は研修の受講が義務化されました。
認知症介護基礎研修は、「仕事を始めてから1年以内に受講すればOK」という、猶予期間が設けられています。
なので、働きながら受講することができるんですよね。
介護の仕事は無資格からでも働くことができますが、
「就職したあとに研修を受ける必要がある」
ということを意識しておいてください。
無資格の介護職ができる仕事内容とは?
無資格の介護職ができる仕事としては、以下のような内容があります。
- 身体介護(施設内)
- 生活援助
- 車での送迎
- 事務作業
上記のような仕事については、無資格の介護職が行うことが可能です。
資格が必要な介護業務の例としては、「喀痰吸引」や「経管栄養」などがあります。
施設介護などで携わることが多い業務内容ですが、この2つの業務は資格が必要なので、無資格では行うことができません。
無資格で働く場合には、「無資格でもできること・できないこと」を確認しておきましょう。
また、無資格で可能なケースでも、慣れるまでは先輩職員に指導してもらい、利用者さんが安心できる介護を提供することが大切ですよ。
「無資格でもできる介護業務」について、それぞれ具体的にお伝えしていきます。
身体介護(施設内)
身体介護とは、食事・排泄・入浴介助など、利用者に直接的に関わる業務のことです。
施設内において、介護福祉士の指導のもと身体介護を行うことは、無資格の介護職でも可能となります。
訪問介護にて利用者と1対1になる状況では、無資格の介護職は身体介護を行うことができません。
身体介護ができるケースは、「介護福祉士の指導のもと」という条件が必要なんです。
生活援助
生活援助とは、掃除・洗濯・買い物など、利用者の身のまわりの支援をすることです。
日常生活において、利用者本人で行うことが難しい部分を、介護職が間接的にサポートします。
利用者に直接触れずに間接的にサポートする「生活援助」は、無資格の介護職でも行うことができますよ。
車での送迎業務
介護の仕事の中には、ショートステイ、デイサービスなど、利用者を車で送迎する業務があるんです。
利用者を車で送迎する仕事は、介護の資格がなくても行うことができますよ。
車の免許は必要になります
しかし、送迎する利用者に対して移乗などの介護が必要な場合、「介護職員初任者研修」の資格が必用です。
事務作業
介護職として……
- 利用者の様子・状態を記録する
- 排泄・食事摂取状況を記録する
上記のような「事務作業」は、適切な支援をするためにとても大切な仕事なんです。
事務的な作業については、無資格の介護職でも行えます。
無資格の人が介護職として働きはじめるとき、利用者の情報を把握することが、1番最初の仕事ですね。
介護福祉士の仕事内容については、下記の記事で詳しくお伝えしています。
無資格の介護職が取得したいおすすめの資格について
無資格の介護職の人におすすめの資格は、以下の3つになります。
無資格でもとれる!取得しておきたい資格3選
➀認知症介護基礎研修
介護の仕事をする際には受講が必須な資格
②介護職員初任者研修
介護の仕事をしていくうえで必要な、基本的な知識と介護技術が学べる資格
➂介護福祉士実務者研修
初任者研修の上位の資格であり、介護に関する専門的な知識と技術が学べる
※介護福祉士を目指すなら必要な資格
介護の資格を取得する予定がなく、介護職として働くだけなら「認知症介護基礎研修」を受講すれば介護の仕事ができます。
介護の基本的な知識や技術を学びたい人は、「介護職員初任者研修」の受講がおすすめですね。
初任者研修を受講したあとに実務者研修を受講すると、受講費用が安くなったり、免除される科目があったりするメリットがあります。
今後、介護福祉士資格の取得を目指している人は、「介護福祉士実務者研修」を受講しておきましょう。
介護福祉士の資格をとる際に必要な資格になります。
- 認知症介護基礎研修
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
無資格から資格を取得する場合は、上記の中で自分の目的にあった研修を受講していきましょう。
「介護福祉士実務者研修」について、下記の記事で詳しくお伝えしていますよ。
無資格の介護職が必要になる「認知症介護基礎研修」とはどんな研修?

2024年の4月から、無資格の介護職の人は「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されました。
研修義務化の目的は以下の通りです。
認知症介護基礎研修の目的とは……
無資格・未経験の「これから介護の仕事に就く人」を対象に、認知症の人やその家族の視点を重視しながら、本人主体の支援ができるように、基礎的な知識・技術とそれを実行する際の考えかたを学ぶ研修です。
利用者に対し、チームとして支援する1人の介護職として、基礎的なサービスを提供できるようにするのが目的となります。
認知症介護基礎研修のねらいとしては、無資格の介護職でも、認知症介護の基礎的な知識や技術を学び、適切なケアができるようにすることです。
新規・中途採用者には、1年の受講猶予期間が設けられています。
介護職として働いていくには、1年以内に「認知症介護基礎研修」の受講が必要だといことですね。
受講対象者(受講が免除になる資格、研修)
「認知症介護基礎研修」の受講が必要になる対象者の方は、介護施設・事業所などで働く無資格の介護職員になります。
また、以下の有資格者や研修受講者は、研修の受講が免除になるので確認しておきましょう。
認知症介護基礎研修の受講が免除になる資格
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、准看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士
言語聴覚士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師、管理栄養士、栄養士
社会福祉士、介護支援専門員、精神保健福祉士
受講が免除になる研修
実務者研修、初任者研修、生活援助従事者研修、介護職員基礎研修
訪問介護員養成研修1級、2級
無資格の介護職の人は「認知症介護基礎研修」の受講が必要です。
しかし、介護の仕事を続けていくのなら、1年以内に「実務者研修」もしくは「初任者研修」の受講がおすすめですね。
介護職としての基礎はもちろん、専門的な知識が学べたり、介護福祉士資格に必須な研修だったりするからです。
申し込み方法、費用について
研修の開催方法や場所については、各自治体によってことなります。
基本的にはeラーニングでの学習となりますが、研修会場などに集まり「集合型研修」を実施している自治体もあるので、確認が必要です。
自分が勤めている施設では、業務時間内にeラーニングにて会社で研修を受講する方法をとっています。
eラーニングで受講する場合、研修時間は約150分、講義動画を視聴したあと復習問題、確認テストを行うという研修です。
集合型の研修の場合には、講義が3時間、演習に3時間、計6時間の研修時間になります。
費用についても各自治体によってことなりますが、3,000~5,000円ほどかかるケースが多いですね。
研修を受講する際には、各自治体のホームページなど、研修について確認しておく必要があります。
学習内容について
「認知症介護基礎研修」は序章~4章までの構成となっています。
認知症介護基礎研修の内容
序章:認知症を取り巻く現状
第1章:認知症ケアにおいて基礎となる理念や考え方
第2章:認知症の定義と原因疾患
第3章:認知症の中核症状と行動・心理症状の理解
第4章:認知症ケアの基礎技術
全ての章を修了すると「修了証書」が発行されて、研修の受講が終了する流れです。
無資格から介護福祉士の資格をとる方法について

無資格から介護福祉士の資格を取得するには、以下の4つのルートがあります。
介護福祉士資格の取得ルート図

➀養成施設ルート
高校卒業後に介護福祉士養成施設で1~2年学ぶことで、介護福祉士の国家試験の受験資格が取得できるルートです。
養成施設については、下記のホームページにて詳細を確認できます。
養成施設をチェックする⇒日本介護福祉士養成施設協会ホームページ
②実務経験ルート
3年の実務経験に加えて必要な研修を受講することで、国家試験の受験資格を得ることができます。
➂福祉系高校ルート
福祉系の高校を卒業することで、国家試験の受験資格を得ることができるルートです。
➃EPAルート
日本の介護事業所にて、研修を受けつつ働きながら介護福祉士の資格を目指すインドネシア・フィリピン・ベトナム人の方のルートです。
注意点としては、どのルートでも「介護福祉士の国家試験に合格する必要がある」ということですね。
また、令和6年度の試験より実技試験が廃止となり、筆記試験のみとなっています。
介護福祉士の資格取得を目指すときには、自分がどのルートで受験資格をとるべきか、良く確認しておきましょう。
おすすめルートは「実務経験ルート」
これから介護福祉士の資格を取ろうとするときに……
- 養成施設を卒業していない
- 福祉系の高校出身ではない
上記のように、受験資格を満たしていないならば、「実務経験ルート」での受験資格取得がおすすめですね。
働きながら介護福祉士の資格を目指せるし、実務をするなかで試験に必要な知識や経験が身につくからです。
養成施設を卒業したり、高校を卒業したりするのは、お金も時間もかかります。
働きながら資格取得を目指すことで、給料をもらい、介護の知識を学びつつ資格をとることができるんですよね。
介護福祉士試験の受験者の約8割が、「実務経験ルート」で試験の受験資格を取得しています。
今後、介護福祉士の資格を取得しようと考えている人は、実務経験ルートでの受験資格の取得がおすすめですよ。
下記の記事にて「働きながら介護福祉士の資格はとれる?」という疑問について解説していますよ。
介護福祉士の国家試験って難しいの?
令和元年~5年までの介護福祉士試験の合格率は以下の通りになります。
令和元年~5年、介護福祉士試験合格率

青の棒グラフ | 赤の棒グラフ | 黄色い折れ線グラフ |
受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
第36回(令和6年)の受験者数と合格者数、合格率はこちら。
第36回介護福祉士試験の受験者数と合格率
受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
74,595人 | 61,747人 | 82.8% |
介護福祉士試験の合格率は7~8割ほどとなっており、福祉系の試験の中では比較的やさしい試験となっています。
福祉系試験の合格率
- 介護福祉士:7~8割
- ケアマネ:2~3割
- 社会福祉士:3~4割
介護福祉士の国家試験は、7割以上の受験者が合格する比較的やさしい試験です。
しかし、逆を言えば「3割の人は落ちる試験」でもありますよね。
受験のときには簡単だと油断せず、しっかりと準備して試験に臨みましょう。
介護福祉士試験の難易度については、下記の記事でも詳しくお伝えしています。
試験対策には「通信講座」もおすすめ
介護福祉士の試験は、独学で受験しても十分合格することは可能です。
しかし、自分1人の勉強に不安を感じ、教材準備やスケジュール管理などサポートが必要な場合は、通信講座の受講がおすすめですよ。
なぜなら、通信講座を受講することで、効率的かつ効果的な勉強ができるし、必要なサポートも受けられるからですね。
通信講座を受講すれば、効率的に勉強できるテキストや問題集が準備されています。
また、分からない点や疑問点を質問できるサポート体制も整っているんです。
定期的に問題にチャレンジする機会があるので、試験問題を解く力がスムーズに身についてきますよ。
この記事を読んでくださっている人は、介護福祉士の受験はまだ先の話かもしれません。
しかし、今後に介護福祉士の資格取得を考えているのなら、「試験対策」について早めに考えておくと良いですよ。
早めに行動に移せばそれだけ勉強期間が確保できるので、万全な体制で試験を受けることができます。
- 独学での勉強に不安を感じる
- 分からない部分や疑問点が解決できるサポートが欲しい
- 合格するために効率的に勉強したい
上記のような人は、介護福祉士の試験勉強を始めるとき、「通信講座」をチェックしてみましょう。
下記の記事は、実際に自分が「ユーキャンの通信講座」で勉強したときのレビュー記事になります。
通信講座について知りたい人、興味のある人はチェックしてみてください。
無資格から介護福祉士の資格をとるメリットとは?

自分が介護福祉士の資格を取得して、もう15年以上になります。
実務経験を経て介護福祉士の資格をとりましたが、資格取得のメリットは大きいと今でも感じていますね。
自分が感じている「介護福祉士の資格取得のメリット」は、以下の3点です。
- 給料があがる
- 今後のキャリアアップにつながる
- 転職がスムーズになる
介護福祉士の資格をとることで、資格手当により給料があがったり、転職をするときに職場探しがスムーズになったりします。
資格取得には実務経験や研修の受講などが必要になりますが、それにかかる費用や労力を越えるメリットがあると感じるんです。
介護の仕事に就いて続けようと思うなら、介護福祉士の資格は取得しておくことをおすすめします。
「令和5年度の介護労働実態調査」によると、介護職全体の約59.2%の人が介護福祉士の資格を所有しているというのが現状です。
介護職の半分以上が「介護福祉士の有資格者」になります。
介護系の唯一の国家資格でもあり、試験に受かりやすくメリットもあるので、介護業界で働くなら持っておきたい資格の1つですね。
「介護福祉士の資格を取得するメリット3選」について、1個ずつ具体的にお伝えしていきます。
メリット➀:給料があがる
まず、介護福祉士の資格取得の大きなメリットの1つに、「収入があがる」という点が挙げられます。
資格をとることで資格手当がもらえたり、昇格して役職手当がもらえたりするからですね。
資格手当や役職手当は、毎月の給料に上乗せしてもらうことができます。
1カ月間の増額をみれば、数千円ほどかもしれません。
しかし、積み重ねれば大きな金額になります。
介護の仕事を実際にはじめてみて、しばらく続けようと思うなら、ぜひ介護福祉士の資格をめざしましょう。
個人的には
「とらないメリットよりも取得するメリットほうがはるかに大きい」
と感じています。
「介護福祉士の給料」について、他の記事で詳しくお伝えしていますよ。
メリット②:今後のキャリアアップにつながる
介護福祉士の資格をとることで、以下のようなキャリアアップにつなげることができます。
介護福祉士資格取得による仕事面のメリット
- 介護福祉士の先(ケアマネなど)の資格取得につながる
- 会社での昇給・昇格の可能性があがる
- 試験勉強をすることで介護職としての知識の幅が広がる
資格をとればケアマネの受験資格の一部が取得できるし、社会福祉士や認知症ケア専門士など、他の資格をとるきっかけにもなります。
また、資格手当により給料があがったり、副主任・主任など、資格をとると昇格する可能性も大きくなるんですよね。
実際に自分自身も資格をとって収入がUPしました。
また、介護福祉士として働くことで、ケアマネや相談業務(社会福祉士)に興味がわいてきたんですよね。
ケアマネ・社会福祉士の資格をとることで、さらならキャリアアップにもつながりました。
介護福祉士の資格をとることで、収入面のメリットは大きいと感じます。
さらに、介護福祉士の資格取得は、介護職としてのスキル向上、さらなる資格取得などのキャリアアップにつながるんです。
下記の記事では、介護福祉士のキャリアアップについてお伝えしています。
メリット➂:転職がスムーズになる
介護福祉士の資格を持っていることにより、無資格よりも転職がスムーズになりますよ。
無資格でも介護職として働くことは可能ですが、やはり有資格者を募集している事業所のほうが多いからです。
- 今の事業所に不安・不満を感じる
- 引っ越しで今の事業所に通えない
- 体力的に介護現場での仕事は難しい
- 働きかたを変えたい
- 違う事業所で心機一転働きたい
上記のように、転職をするタイミングで資格を持っていることで、スムーズに事業所を変更することができます。
また同じ介護業界でも違う働きかたに挑戦したいと思ったとき、資格があったほうが転職しやすいんですよね。
「職場や働きかたの選択肢が増える」
介護福祉士の資格をとることで、「自分の進める選択肢が増える」という大きなメリットが手に入るんです。
「介護福祉士のメリット」についてより詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてくださいね。
介護歴15年以上の私が伝える無資格から介護福祉士を目指すときに意識したい5つのこと

自分は他業種から介護業界に入り、介護福祉士として15年以上、介護現場で働いています。
10年以上介護職として働いて感じるのは、「介護の仕事は心身ともにすごく疲弊する仕事」だということ。
介護業界は常に人手不足の業界であり、離職率も多く大変な仕事なんですよね。
そこで、少しでもスムーズに資格がとれるよう、「無資格から介護福祉士を目指す人」にお伝えしたいポイントがいくつかあります。
【介護歴15年の私が伝えたい!無資格から介護福祉士を目指す5つのポイント】
- 自己管理能力は超大切
- 没頭できる趣味を持とう
- 謙虚な姿勢で学ぶ
- 「仕事は仕事」と割り切る意識
- 1つの職場にこだわらない
上記のポイントを意識することで、心と体の疲労やストレスを上手くコントロールしながら介護の仕事を続けることができます。
仕事を負担なく継続することで、スムーズに資格取得ができますし、その先のキャリアアップにつなげることもできるんですよね。
これから介護福祉士を目指す人は、5つのポイントの中から1つでも意識して、心身ともに健康で楽しく仕事をしていってください。
「無資格から介護福祉士を目指す5つのポイント」について、具体的にお伝えしていきます。
ポイント➀:自己管理能力
介護職として10年以上働いてきて、とても大切だと感じる能力の1つに「自己管理能力」があります。
介護の仕事は体力・忍耐力の両方を必要とするので、体調管理に加えてメンタル的なケアが必要だからですね。
入浴・排泄・移乗介助などは、かなりの体力を使います。
職場の同僚、利用者さん、またはそのご家族とのコミュニケーションにて、気を使う場面も多いです。
介護職は体調不良になったり、気分が落ち込んだりすることで、業務に大きな影響がでてくるんですよね。
なので……
- 栄養バランスの良い食事を意識する
- 睡眠時間は最低6時間は確保する
- 休日は仕事のこと考えず趣味に没頭する
このように、仕事をしながら「自分をメンテナンスする能力」が、介護職にはとても大切なんです。
介護の仕事は心身の状態が仕事に大きく影響します。
自己管理を強く意識することで仕事のパフォーマンスがあがるし、介護職として長く働けることにもつながるんです。
自分は筋トレを習慣にしており、そのおかげで心身ともに健康で介護の仕事を続けられています。
下記の記事は「40代こそ筋トレがおすすめ!」という内容の記事です。
興味がありましたらチェックしてみてください。
ポイント②:没頭できる趣味を持つ
介護福祉士の資格をとり、介護現場で働いていくには、時間を忘れて没頭できる趣味を持つことがおすすめです。
なぜなら、仕事の「ON」と「OFF」を上手く切り替えることが、ストレス発散にとても効果的だからです。
また、趣味の時間や費用の捻出のために、仕事のパフォーマンスアップにつながったりもしますね。
自分の好きな趣味が仕事に活かせる可能性もでてくるんです。
(利用者さんや職場の同僚と趣味の話題でコミュニケーションがとりやすくなるなど)
旅行に行ったり、食べ歩きをしたり、ウィンドウショッピングをしたりすることで、仕事を忘れて気持ちがリフレッシュしますよね。
ランニングや筋トレなど、身体を動かすことでストレス発散に効果的です。
なんでも良いので、仕事終わりや休日には「仕事モードOFFの時間をつくる」ということを、強く意識しましょう。
OFFをつくるからこそ、心身ともに整った状態で仕事モードを「ON」にすることができるんです。
「没頭できる趣味」は、心身ともに健康で介護の仕事するには、大切なポイントの1つになりますよ。
下記の記事にて「介護福祉士の大変なところ」について、実体験からお伝えしていますよ。
ポイント➂:謙虚な姿勢
無資格から介護の仕事をはじめるときには、謙虚で素直な姿勢で仕事について学んでいきましょう。
謙虚な姿勢で学ぶことで、先輩職員から「この人は学ぶ意欲があるな」と、こまかく色々な仕事を教えてもらえます。
また、介護の仕事は職場の人間関係が、業務のパフォーマンスに大きく影響するんですよね。
関係性を上手く築くためにも、学ぶ姿勢がとても重要なんです。
介護業界に転職することで、年下の先輩職員ができることも少なくありません。
自分の方が人生経験や社会経験が長いというケースがたくさんあります。
そんなときでも、「教えてもらう」という謙虚で素直な姿勢を崩さずに、経験を積んでいってください。
自分の経験上、介護業界は「仕事ができる・できない」という判断が難しい業種でもあります。
なので、仕事に対する姿勢や態度が、会社から・同僚から・利用者さんからの評価に大きく影響するんですよね。
無資格から介護の仕事を始めるときはもちろんですが、経験年数を重ねても「謙虚で素直な姿勢」は意識しておきましょう。
ポイント④:「仕事は仕事」と割り切る気持ち
「介護の仕事はチームワークが大切」と言われることが多く、実際に自分もそのように感じています。
しかしそれは職場内だけにとどめておいて、職場とプライベートの人間関係は区別して考えておくことがおすすめですね。
職場とプライベートでの関係性があいまいになると……
- 利用者さんに対する良いケアにつながらない
- 仕事以外でも同僚に気を使いすぎる
上記のように、良い人間関係が悪影響になってしまう可能性もあるんです。
プライベートで仲良くなりすぎることで、お互いに仕事でのミスを指摘しづらくなったり、楽なほうへ流されたりするケースもありますね。
実際に自分の職場で上記のようなケースがあり、緊急処置として年度の途中でも人事異動がありました。
また、プライベートでは疲れて休みたいのに、同僚に気を使って一緒にでかけたりするケースもあるかもしれません。
職場でもプライベートでも気を使うことで、心も体も疲れて健康面でのデメリットが大きくなるんですよね。
職場の同僚と仲良くコミュニケーションをとりながら仕事をしたり、プライベートで食事に行ったりすることは大賛成です。
仕事とプライベートを上手く線引きできて、良好な関係性を維持できる人もいます。
しかし、あくまで「仕事は仕事」という割り切った考え方を意識しておいてください。
意識しないと、仕事でもプライベートでもトラブルが生じて、心身ともに疲弊しすぎてしまいます。
ポイント➄:1つの職場にこだわらない
介護職として働ける場所はたくさんあります。
なので、1つの職場に強く執着することなく、「気持ちを楽にして仕事する意識」がとても大切なんです。
なぜなら、1つの職場にこだわって心身ともに疲弊しながら仕事を続けると、心と体の健康に悪影響だからです。
この職場はヤバい!心身ともに疲れてしまう介護事業所の3つの特徴
- 毎日早出、残業をしないと業務がまわらない多忙な労働環境
- 利用者さんではなく、お局様に気に入られるために働くような人間関係
- 「サービス残業、休日出勤があたりまえ」という風潮
上記のような良いとは言い難い労働環境で働いていては、過労やストレスでいずれダウンしてしまいます。
お金を稼ぐための仕事だとしても、無をして心が疲れたり、身体をこわしたりしたら長続きしませんよね。
無資格で働くとしても、介護職としての職場はたくさんあります。
自分に合わないと思ったら、無理せずに転職して全然OKなんですよ。
介護職として働いていくなら、1つの職場にこだわりすぎは要注意です。
自分に合う職場を探して、心も体も健康的に働いていきましょう。
下記の記事にて、「介護福祉士の活躍できる場所」についてお伝えしています。
介護福祉士として働ける場所は意外と多いですよ。
まとめ:無資格から介護福祉士を目指すルートは4通り、自分の進むべきルートを定めて資格取得を目指そう!

介護職Q&A
Q:介護職として無資格でも働けるの?
A:無資格でも就職できますが、「認知症介護基礎研修」の受講が必要です。
- 身体介護(施設内)
- 生活援助
- 車での送迎
- 事務作業
- 給料があがる
- 今後のキャリアアップにつながる
- 転職がスムーズになる
介護福祉士資格の取得ルート図

無資格から介護福祉士を目指すときに意識したい5つのポイント
- 自己管理能力は超大切
- 没頭できる趣味を持とう
- 謙虚な姿勢で学ぶ
- 「仕事は仕事」と割り切る意識
- 1つの職場にこだわらない
介護の仕事を始めるとき、無資格からでも働くことができます。
1つ注意する点として、就職して1年以内に「認知症介護基礎研修」の受講が必要になるということですね。
無資格から介護福祉士を目指す場合、上記の「介護福祉士資格の取得ルート図」にて、自分が1番スムーズに取れる方法を選択してください。
福祉系の高校や養成施設を卒業していないなら、「実務経験ルート」で介護福祉士を目指すのがおすすめです。
給料をもらい、さらに介護の知識を学びつつ、介護現場での経験を積みながら資格が目指せるからですね。
無資格から働きながら介護福祉士を目指すのは簡単ではありません。
実務経験が3年は必要であり、その間に「実務者研修」の受講も必要になります。
また、合格率8割を越えるやさしい試験ではありますが、働きながら勉強する時間も必要なんです。
しかし、介護福祉士の資格のメリットは、確実にかける時間や労力、お金以上の価値があります。
介護の仕事を続けていくのなら、介護福祉士の資格をとらない理由はありません。
勉強して資格をとり、収入をあげてキャリアアップを目指していきましょう。
介護歴15年以上の経験から、「介護福祉士の資格は確実にとっておくこと」を強くおすすめします。
最後に……
介護福祉士のやりがいについて、下記の記事で詳しくお伝えしています。
介護業界15年以上の経験から介護福祉士のやりがいについて書いていますので、興味がある人はチェックしてみてください。
今回はここまで。
長文、読んで頂きありがとうございました。
それではまた!